デュポン、コルテバ、およびChemours(ケマーズ)、PFASに関する訴訟の解決を発表

残るオハイオ州のPFOA多地区訴訟でも和解

米国デラウェア州ウィルミントン、2021年1月22日(PR Newswire) -- DuPont de Nemours, Inc.(デュポン)(NYSE:DD)、Corteva, Inc.(コルテバ)(NYSE:CTVA)、およびThe Chemours Company(ケマーズ)(NYSE:CC)各社は本日、2015年に旧デュポン(当時の正式社名はE. I. du Pont de Nemours and Company。略称EID)からChemours(ケマーズ)がスピンオフ(分社化・独立)したことに起因する法的紛争を解決し、2015年7月1日以前の行為に起因する将来の潜在的なPFAS(パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)レガシー負債を支援・管理するために用いる費用分担協定およびエスクロー口座を確立・設立することを含む、拘束力のある覚書を締結したことを発表しました。この合意は、2017年2月のPFOA(ペルフルオロオクタン酸)に関する和解およびその後のChemours(ケマーズ)分離契約書の修正に代わるものです。また、デュポン、コルテバ、Chemours(ケマーズ)は、オハイオ州でのPFOA多地区訴訟で係争中の案件を解決する合意に達しました。

今回の費用分担協定によると、デュポンおよびコルテバ側とChemours(ケマーズ)側は、20年を超えない期間に発生した特定の適格費用、または適格費用とエスクローへの拠出金の合計が40億ドルを超えない範囲において、50対50で分担することに合意しています。デュポンおよびコルテバ側の50%は、適格費用とエスクローへの拠出金を合わせて20億ドルを上限とします。2019年6月1日からの既存のレター形式契約書に基づき、最初の3億ドルはデュポンとコルテバがそれぞれ50%ずつ(最大1億5,000万ドルずつ)負担し、それ以降はデュポンが71%、コルテバが残りの29%を負担することになります。潜在的な20億ドルのうち、デュポンの負担分は約13.6億ドル、コルテバの負担分は約6.4億ドルになります。 

上述の費用分担協定に関連して、3社は将来起こりうるPFAS負債に対処するため、最大10億ドルのエスクロー口座を設立することにも同意しています。協定の条件に従い、エスクローへの拠出は、Chemours(ケマーズ)側と、デュポンおよびコルテバ側が、8年間にわたり毎年行うことになります。  この期間中、Chemours(ケマーズ)は合計5億ドルを口座に入金し、デュポンおよびコルテバ側も既存のレター形式契約書の条件に基づき、さらに5億ドルを入金します。このエスクローは、2028年12月31日時点でエスクロー口座の残高が7億ドルを下回った場合、一度だけ補充する仕組みです。

本協定の期間終了後は、覚書に定められた一定の例外を除き、Chemours(ケマーズ)分離契約に基づくChemours(ケマーズ)の補償義務は変更されません。 

Chemours(ケマーズ)は、2015年の旧デュポン(EID)からのスピンオフの構成に関する請求を含む、特定の請求権を放棄します。デュポン、コルテバ、Chemours(ケマーズ)は、これらの請求に関する係争中の仲裁を中止します。 

また、デュポン、コルテバ、Chemours(ケマーズ)は、オハイオ州でのPFOA多地区訴訟の案件を8,300万ドルで解決することに合意しました。デュポンとコルテバが各2,700万ドル、Chemours(ケマーズ)が2,900万ドルを和解金として拠出します。この合意により、約95件の係争中の案件および未提訴案件が解決します。なお、Travis Abbott・Julie Abbott夫妻と旧デュポン(EID)との訴訟は和解案に含まれておらず、現在係争中です。この件は新しい費用分担協定の対象ではありません。

今回の合意について、デュポンの会長兼CEOであるEd Breen、コルテバのCEOであるJim Collins、Chemours(ケマーズ)のCEOであるMark Vergnanoは次のようにコメントしています。

「潜在的なレガシーPFAS負債に関する和解合意に達し、また、残るオハイオ州のPFOA多地区訴訟を解決できたことをうれしく思います。今回の合意は、将来発生する可能性のあるレガシーPFAS問題に対処し、解決するための透明なプロセスを用いて、各社およびそれぞれの株主に一定の信頼性と確実性を提供するものです」 

デュポンについて

DuPont de Nemours, Inc.(NYSE:DD)は、技術を基盤とした素材、成分、ソリューションを提供して産業や日常生活の変革に貢献する世界的なイノベーションリーダーです。社員は多様な科学と専門知識を駆使して、顧客が最高のアイデアを押し進められるようにし、エレクトロニクス、輸送、建設、水、健康と福祉、食品、労働者の安全といった重要な市場に必要不可欠なイノベーションをもたらしています。会社、事業、ソリューションに関する詳細は、www.dupont.comをご覧ください。投資家向け情報については、同ウェブサイトのIRセクション(Investor.dupont.com)をご参照ください。

コルテバについて

Corteva, Inc.(NYSE:CTVA)は、農業分野に特化した世界的な上場企業であり、業界で最も充実したポートフォリオ(生産性を最大化し、収量と収益性を高めることを重視した種子ソリューション、作物保護ソリューション、デジタルソリューションのバランスの取れた多様な組み合わせなど)を世界中の農業従事者に提供しています。農業分野で高い認知度を誇るブランドと、業界をリードする製品や技術のパイプラインを持ち、成長を促進する立場にあるコルテバは、フードシステム全体のステークホルダーと協力して、生産者と消費者の生活を豊かにするという約束を果たし、次世代の進歩を確実にするために尽力しています。ダウ・デュポンの農業部門だったコルテバは、2019年6月1日に独立上場企業となりました。詳細はwww.corteva.comをご覧ください。 

The Chemours Company(ケマーズ)について

The Chemours Company(ケマーズ)(NYSE:CC)は、チタニウム テクノロジー、フロロプロダクツ、特殊化学品事業分野のグローバルリーダーであり、市場を特徴づける製品、用途の専門知識、化学を基盤としたイノベーションを通じて、幅広い業界の顧客にソリューションを提供しています。Chemours(ケマーズ)が提供する素材は、プラスチックやコーティング製品、冷凍冷蔵機器、エアコン、採鉱、一般的な工業製品製造などに使用されています。主な製品には、Teflon™(テフロン™)、Ti-Pure™(タイピュア™)、Krytox™(クライトックス™)、Viton™(バイトン™)、Opteon™(オプテオン™)、Freon™(フレオン™)、Nafion™(ナフィオン™)などの有名ブランドがあります。2019年、Chemours(ケマーズ)はニューズウィーク誌の「アメリカの最も責任ある企業」に選出されました。Chemours(ケマーズ)は、およそ7,000人の社員と30の製造拠点を擁し、120カ国以上で約3,700社の顧客にサービスを提供しています。Chemours(ケマーズ)の本社は米国デラウェア州ウィルミントンにあり、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に「CC」のシンボルで上場しています。詳細については、chemours.comをご覧ください。

DuPont™、デュポンのオーバルマークロゴ、および™、SM、または®表示のあるすべての商標およびサービスマークは、特に断りのない限り、DuPont de Nemours, Inc.の関連会社が所有しています。

将来見通しに関する記述

本文書には、米国証券法第27A条および改正された米国1934年証券取引所法(「取引所法」)第21E条を含む連邦証券法の意味における「将来見通しに関する記述」が含まれています。将来見通しに関する記述は、正確ではない、あるいは実現しない可能性のある将来の事象に関する特定の仮定や予想に基づいており、「期待する」、「予想する」、「意図する」、「計画する」、「信じる」、「求める」、「予測する」、「するだろう」、「かもしれない」、「推定する」、「目標とする」などの表現や、これらの言葉の変化形や否定形が含まれることがしばしばあります。将来見通しに関する記述は、その性質上、程度の差こそあれ不確実な事柄を扱っています。例えば、将来の適格なPFAS負債に関連してデュポン、コルテバ、Chemours(ケマーズ)による費用分担協定の下で予想される業績やその影響に関する記述などです。こうした相違をもたらす、またはそれに寄与する要因には、費用分担協定に関連する最終合意の達成や条件、PFASまたはPFOAに関する係争中または将来の訴訟(人身傷害賠償請求や天然資源損害賠償請求など)の結果、進行中の修復義務および将来起こりうる修復義務の範囲や費用、PFAS化学物質に適用される法律や規制の変更、費用分担協定に基づく各当事者の義務の履行などがありますが、これらに限定されるものではありません。ここで挙げていない要因が、将来見通しに関する記述の実現を妨げる重大な障害として新たに出現する可能性もあります。リスクと不確実性の詳細な一覧および説明は、2019年12月31日期のデュポン、コルテバおよびChemours(ケマーズ)各社のForm 10-K年次報告書、ならびにデュポン、コルテバおよびChemours(ケマーズ)各社の追加報告書(Form 10-Q、Form 10-K、Form 8-K)に記載されています。本発表は、参照によりこれらの内容を本発表の一部として盛り込んだものではありません。将来見通しに関する記述における予測と比較して、結果に重大な相違が生じる場合には、事業の中断、運営上の問題、財務上の損失、第三者に対する法的責任や同様のリスクなどが考えられ、そのいずれかがデュポン、コルテバまたはChemours(ケマーズ)各社の連結財務状況、業績、信用格付けまたは流動性に重大な悪影響を与える可能性があります。デュポン、コルテバ、Chemours(ケマーズ)のいずれも、証券取引法その他の適用法で義務付けられている場合を除き、新しい情報や将来の展開などの結果として状況が変化した場合に、将来見通しに関する記述の修正や更新を公表する義務を負いません。 

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出所:デュポン